前回の2つの記事の続編です!
順番に読むとより理解できると思います。
マニュアル設定をより深く知ろう!
過去に何度か『マニュアル設定』についの記事を書いてきましたが、カメラ初心者にも理解しやすいように最低限の要点だけを抜粋して書いてました。
それ故にいろんな疑問もあったと思います。
ここではより理解を深めるためにもう少し突っ込んだお話をしていきます。
あなたは何をどう撮りたいですか?
『あなたの”撮りたい”を形にできるのは、マニュアル撮影です!』これを念頭において見ていきましょう!
マニュアル設定【シャッタースピード編】
シャッタースピード(SS)とは、シャッターが開いてる時間のことです。
したがって、
ここまでは前回の復習。
ここからが今回の本題です。
『SSも絞りもISOも全部明るさの調整なら一つでよくないですか?』
こんな質問をいただきました。
実はSSの役割は明るさの調整だけではないのです。
SSを変えることによってしか撮れないイメージというものがちゃんとあります。
ズバリ『動きもの』です!
先にも述べたように、SSはシャッターが開いてる時間のことです。それを踏まえて、、、
例えばこんなイメージの写真。『野球でバッターが打つ瞬間をピッタリ止めた写真を撮りたい。』
これを遅いSSで撮ってしまうと、当然動きはブレちゃいますよね。ピッタリ止めるには早いSSが必要になります。
あるいはこんなイメージ。『走ってる車のテールランプを赤い帯のように撮りたい。』
⬆️SS…10秒 F…5.0 ISO…100
走ってる車を早いSSで撮っても光は流れません。赤い帯のように流れるテールランプを表現するには遅いSSが必要になります。
こういう風に動きもので撮りたいイメージがある時は、SSを最優先に決めてから、他の設定を決めていくという手順になります。
マニュアル設定【絞り編】
『撮りたいイメージ』で一番大きな要因を持ってるのは『絞り』ではないでしょうか!
このブログの中で『絞りは開放』という言葉を呪文のように唱えてきました。
が、、、
『そもそも絞ったらどうなるの?』
『どんな時に絞ったらいいの?』
そんなご質問をいただきました。
そもそも絞りとは、レンズの性能で
という性質があります。
例えば、お花を撮るとき。
『あなたはどんなイメージで撮りたいですか?』
背景をボカし主役のお花を引き立てるというイメージを持ってる方が多いのではないでしょうか。
⬆️SS…1/640 F…1.8 ISO…100
このイメージで撮るには『絞りは開放』が前提です!それを軸にして、SSとISOを決めていくという手順がいいでしょう!
したがって『絞りは開放』という言葉を唱え続けてきました。
『じゃあ、いつ絞るの?』
それは…隅々までしっかり表現したい時です。
例えば、広大な風景。海に沈む夕日・・・などなど。
⬆️SS…1/160 F…8.0 ISO…200
⬆️SS…1/200 F…10 ISO…100
こんな時はしっかり絞って撮るといいでしょう。
マニュアル設定【ISO編】
『ISO』はカメラのセンサーの性能(元々はフィルムの性能)で、強制的に明るくすることができます。
SSや絞りとは違って、ISOありきでイメージを作っていくということはあまりないです。
ISOを上げると明るくなるのですが、上げすぎると、画質がザラザラした感じになってしまいます。したがって、ISOは必要でない限り低い数値にした方が無難です。
しかし、どうしてもISOを上げざるを得ない場面もあります。
例えば、室内や、夜間の撮影など暗い場所で明るく撮りたい場面です。こんな時はISOが活躍します。
⬆️SS…1/200 F…1.2 ISO…6400
明るく撮るためには、絞りを開放にし、SSを遅くするのですが、SSを遅くしすぎると手ブレの原因になったり、動きものだと被写体がブレてしまったりします。そういう時にISOを上げて明るさを保ちます。
(上の写真は夜8時、着陸直前の飛行機が頭上を通り過ぎる瞬間です。飛行機がブレないように少しでもSSを速くしたいけど、速すぎると暗い写真になってしまいます。そのためISOを6400まで上げ、明るさを保っています)
ISOで明るくすることにより、SSをブレない速さまで稼ぐことができるのです。
このことを『シャッタースピードを稼ぐ』といいます。よく使うフレーズなので覚えておきましょう!
まとめ!
『SS・絞り・ISO』どれも明るさの調節なのですが、それぞれに特徴があるのが分かりましたか?
この特徴を理解すると、『あなたの撮りたいイメージを形にできる』のです!
『こう撮りたいから、最優先にするのはコレだ!』そんな感じでマニュアル設定をしていくと、きっとあなたのイメージした写真が撮れると思います!
ぜひマニュアル撮影にチャレンジしましょう!
最後にもう一度、『マニュアルモード』の設定方法はこちらの記事に詳しく書いてます。↓↓↓↓
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