梅雨の代表的なお花といえば、アジサイ!
チューリップやコスモスなどと違い、小さなお花の集合体でできてるアジサイ。
その為、撮り方も少しだけ工夫が必要です。
今回はそんなアジサイを『ふんわり可愛く』時には『しっとりカッコよく』撮る方法を紹介していきます!
『ふんわりアジサイ』で可愛いらしく!
アジサイはこんもりと丸く咲く姿が愛らしくてかわいいお花ですよね!
被写体には、なるべく形の綺麗なものを選びましょう!(まぁ、当然ですね…笑)
そして、『ふんわりアジサイ』のポイントは
ズバリ…
さっそく具体的に見ていきましょう!
『前ボケ』を作ろう!
例えばこういう状況↓↓↓↓
こんもり、まん丸なアジサイが2つ…
あなたならどれを狙いますか??
僕は奥のアジサイを狙いました!
手前の『アジサイ』と『緑の葉っぱ』を前ボケに使えば、『ふんわりアジサイ』を演出できるのでは…と。
こんなイメージですね。↓↓↓↓
するとこんな写真が撮れました。↓↓↓↓
手前のアジサイのピンクがとてもいい前ボケになってくれてます!
さらに葉っぱに光が差してたのでキラキラと爽やかな写真に仕上がりました!
(これは偶然の産物…笑)
ふんわり優しい写真になりましたね!
写真に奥行きもでき、立体感があります!
ちなみに『前ボケ』がなければこんな写真です。↓↓↓↓
アジサイのお花を綺麗に表現はできているのですが、写真として見たときに少し面白みに欠けます…。
やはり、余白を作ってそこに綺麗なボケがあると目が止まる写真になりますね!
カメラの設定は??
今回のカメラのマニュアル設定を紹介していきます!
基本はコレ!(いつものやつね)↓↓↓↓
①まずは綺麗にボカしたいので『絞りは開放』
②晴天の昼間なので『ISOは100』
③シャッタースピードで好みの明るさに調整
マニュアルの操作方法はこちらの記事に詳しく書いてます。↓↓↓↓
こちらも参考になるかも。↓↓↓↓
ではさっそく今回の設定を見ていきましょう!
例えばこの写真。
⬇️SS…1/2000 F…1.8 ISO…100
①絞りは開放(このレンズの場合 F…1.8)
②ISOは晴天なので100
③シャッタースピードは1/2000
悪くはないのですが、アジサイが少し暗いかなぁという気がします。
少し明るくして、ふんわり感を出したいので、シャッタースピードで調整していきましょう。
(絞りとISOはそのままで大丈夫です!)
シャッタースピードは『遅くすると明るくなる』ので、
1/2000 →→→→ 1/1250 にしてみました。
すると、、、
⬇️SS…1/1250 F…1.8 ISO…100
明るくなりましたね!
アジサイもふんわりやわらかになりました。
前ボケの葉っぱも優しい色になって爽やかさが増しました。
比較するとこんな感じ。↓↓↓↓
どちらが正解というわけではありませんが、今回のイメージ(ふんわりアジサイ)は後者ですね!
明るさは人それぞれの好みがあるので、一つの設定で満足せずに、思い切ってシャッタースピードを変えてみましょう!
そうすることによって、よりイメージ通りの写真が撮れるかもしれません!
『しっとりアジサイ』でカッコよく!
アジサイといえば梅雨のお花です。
日陰にひっそりと咲くアジサイや
雨の雫に打たれるアジサイも絵になります。
今回はあいにく雨が降らなかったので、日陰にひっそりと咲くアジサイを探してみました。www
例えばこの写真を見てください。↓↓↓↓
⬇️SS…1/640 F…1.8 ISO…100
先ほどの光がさすアジサイとは反対側の日陰で撮りました。
日陰なので、シャッタースピードを遅くして明るさをキープしています。
(シャッタースピード 1/640)
おそらく適正露出はこれくらいだと思います。
がしかし、、、
これだと普通に綺麗なだけのアジサイですね。
ふんわりした『前ボケ』もなく…
かといって日陰に咲く『しっとり感』もなく…
面白みに欠けます。。。
そこで、
これならどうでしょう。↓↓↓↓
⬇️SS…1/1250 F…1.8 ISO…100
日陰にひっそりと咲くアジサイになりましたね!
何を変えたか気づきましたか??
変えたのはシャッタースピードだけです。
シャッタースピードを
1/640 →→→→ 1/1250 に変えて少し暗くしました。
そうすることによって、背景ボケの黒がより際立ち、葉っぱの緑も濃くなり『しっとりアジサイ』が完成しました!
比較するとこんな感じ。↓↓↓↓
これに雨の雫でもあればなおよかったのですが…
日陰で撮るときは、少し暗めの設定で『しっとりとカッコいいアジサイ』を演出してみるのもいいかもしれませんね!
この際の構図のポイントが1つだけあります!
『黒バック』の撮り方はこちらの記事に詳しく書いてます。↓↓↓↓
生々しいアジサイは視点を変えて撮ってみよう!
お花の撮影は必ずしも満開に出くわすとは限りません…
中には上の写真のように、お花がパックリしてたり、葉っぱの色が残念だったり『生々しいアジサイ』に出くわすこともあると思います。
写真展に出品する ”作品” ならば『生命の衰退』などのタイトルをつければ立派な ”作品” となるでしょう!
しかし、あなたが目指してるのはココではないですよね。www
ということで少し目線を変えてみましょう。
先ほどの『パックリアジサイ』実はこんな場所でした。↓↓↓↓
これはもしや…
前ボケのチャンスでは??
こんな感じで撮ってみました。↓↓↓↓
すると…
こんなのが撮れました。↓↓↓↓
あの『パックリアジサイ』と『変色葉っぱ』が、
なんとも美しい『前ボケ』を作ってくれました!
これはもう『パックリアジサイ』に感謝です!www
冗談はさておき、形の悪いお花でもうまくボカしてしまえば美しい写真を引き立ててくれるということが分かりましたね!
他にもこんなアジサイ。↓↓↓↓
残念な頭ですね…
でも、よく見るとサイドはなかなかのイケメンですよ!
てっぺんを隠しつつ『イケメン部分』だけを撮ってみましょう。
するとこんな感じ。↓↓↓↓
おっ、なかなかいいのでは!
これだけ見ると、あの『てっぺんハゲ』は想像できないでしょう。www
現場の限られたお花をいかに写真に収めていくか。
少し視点を変えると、
絵になるお花がたくさんあるということが分かりましたね!
僕自身もいろいろ勉強になる撮影でした!
アジサイはマクロもOK!
お花によっては、マクロで撮ると気持ち悪いものもありますよね…。
でも、アジサイはマクロ対応可能です!
マクロで撮っても可愛いですよ!
ここでは、アジサイのマクロでの撮り方を紹介していきます。
まずは狙うお花を決めよう!
一般的なこんなアジサイ。↓↓↓↓
狙うなら『黄色の丸印』がオススメです。『赤丸』はイマイチ。↓↓↓↓
違いに気づきましたか?
そう!
違いはお花の色。
『黄色の丸印』はツートンカラーになってますね!
マクロで切り取ったときは、
単色よりも複数の色や濃淡があった方が見栄えがよくなります。
例えば単色だと
こんな感じ。↓↓↓↓
ちょっと寂しい感じがしますね。
ツートンカラーだと
こんな感じ。↓↓↓↓
いっきに華やかになりましたね!
アジサイをマクロで撮るときは、複数カラーを狙いましょう!
マクロの世界にも前ボケを!
マクロは肉眼では見えないくらいの小さな世界まで写し出してくれます。
ですから構図を作るのはとても難しいです。
しかし、
この小さな世界に『前ボケ』を作ると、とても幻想的な雰囲気を出すことができます。
マクロの中に『前ボケ』を作る簡単な方法としては、
これを意識して撮ってみてください!
たったこれだけのことでマクロの世界が変わりますよ。
例えばこの写真。↓↓↓↓
真正面から撮った写真です。
奥行きがなく、平面的で全く立体感がありません。
これだとマクロ独特の幻想的な雰囲気が出ません。
これを花びら側から斜めに撮ると、
こんな感じになります。↓↓↓↓
見違えましたね!
前ボケと背景ボケがあることにより、写真に立体感が出て、幻想的な写真になりました。
これが『マクロの世界観』です!
たったこれだけのことで劇的に変わります。
ぜひ頭に入れておきましょう!
マクロはピントが命!
肉眼では見えないくらいの小さな世界。
当然ピント合わせもシビアになってきます。これがマクロレンズの一番難しいところかもしれません。
慣れるしかないと言ってしまえばそれまでですが、多少のコツもあるので紹介しておきます。
ピント位置はココ!
マクロでピントを合わせるとき、どこに合わせようか迷ったことのある方も多いのではないでしょうか?
アジサイのマクロ撮影においてピント位置はココです。↓↓↓↓
ココに合わせておけばまず間違いないでしょう!
ココがボケてるとやはりピンボケのレッテルを貼られてしまいます。↓↓↓↓
明らかな失敗写真ですね。www
マクロのピントの合わせ方!
『合わせる場所は分かったけど、そこになかなか合わないのですが…』
そんな声が聞こえてきそうです。www
確かに難しいです。
大切なのは、根気と慣れ!
①根気!
風が吹いたらダメです。
風があるときは止むまで根気よく待ちましょう!
②慣れ!
僕の撮り方を紹介しておきます。(三脚は使わずに手持ち撮影です)
まずこの次のことを理解しましょう。
マクロでピントが合わない理由はほとんどがこれです。↓↓↓↓
マクロの場合オートフォーカスでピントを合わせても、花が動いたり、手が動いたりでピントがずれます。
これを前提に以下の撮り方を試してみてください!
シャッターを半押しにしてフォーカスをロックしたら、ライブビューの画面を見ながらカメラをほんの少し前後に動かします。
前後に動かすとピントを合わせたい場所がクッキリする瞬間があります。
その瞬間にシャッターを全押ししましょう!
この状態(実際はシャッターを半押ししてます)で画面を見ながらカメラを前後させます。↓↓↓↓
イメージとしては、マニュアルでピントを合わせるイメージなのですが、実際にマニュアルでフォーカスリングを回して合わせるわけではなく、オートフォーカスで大体のピントを合わせた後に、半押しでピントを固定したままカメラを動かして、ピント位置に被写体を持ってくるという感じです。
言葉で書くと非常に難しく感じますが、慣れるとピントの感覚をつかんできますよ!
根気と慣れがあればこんな写真が撮れるようになりますよ。↓↓↓↓
今回使った機材!
この記事内の写真は全てこの機材で撮ってます!
(*一部撮り方のサンプルなどはケータイ写真です)
カメラ…キヤノンEOS-M(生産終了モデル)
後継機はこちら
EOS-M100
EOS Kiss M
レンズ…EF 50mm F1.8 STM
レンズ…EF-M 28mm F3.5 マクロ IS STM
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